年末もせまってきました。バルコニーでは、花は一段落し、ブルーベリーが紅葉しています。
今年は、昨年には想像もつかない新型コロナの蔓延で日本のみならず、世界中大変な年でした。まだまだピークが見えないどころかさらに拡大している様相ですが、来年からは次第に回復していくことを祈っております。
引き続き、しっかり予防対策を取っていきたいと思います。
さて、寒い季節、ウイルス感染とともに、もう一つ警戒しないといけないのが、心血管病です。 特に心筋梗塞による突然死は、10月から4月頃にかけての寒い季節に増えます。心筋梗塞は、心臓の血管(冠動脈)が閉塞することで起こり、心臓の機能が低下し、心不全や重度の不整脈が発生することで突然死をきたす原因となります。心筋梗塞が冬期に多い理由のひとつとして寒さはもちろんですが、暖かい場所から寒い部屋や屋外に移動する際、或いはその逆の場合などの温度変化による血圧の急激な変化が心筋梗塞の一因とも言われています。
国立循環器病研究センターでは特に入浴時に心停止が多いことから下に示すような注意喚起を行っています。国循のホームページに掲載されているものですが、高齢の方にとっては大変大切なものですので、引用させていただきます。
冬場に心筋梗塞を予防するための10ヵ条
- 冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておきましょう。
- 風呂の温度は38〜40度と低めに設定。熱い湯(42〜43度)は血圧が高くなり危険です。
- 入浴時間は短めに。
- 入浴前後にコップ一杯の水分を補給しましょう。
- 高齢者や心臓病の方が入浴中は、家族が声をかけチェック。
- 入浴前にアルコールは飲まないで。
- 収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が110mmHg以上ある場合は入浴を控えます。
- 早朝起床時はコップ一杯の水を補給する。睡眠時の発汗で血液が濃縮しています。
- 寒い野外に出る時は、防寒着、マフラー、帽子、手袋などを着用し、寒さを調整しましょう。
- タバコを吸う方は禁煙をしましょう。
出典:国立循環器病研究センター語尾改変
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/003108.html
私も病院勤務のころ、入浴中に発見された心停止のかたを救急外来で何人もみてきましたし、私の知っている方でも、何人か入浴中に亡くなったことを聞いています。皆様も上記10か条を念頭にくれぐれもお気をつけて、新しい年をお迎えください。 来年もよろしくお願いいたします。