まだまだ寒いですが 梅一輪一輪ほどの暖かさ(服部嵐雪-松尾芭蕉の弟子)の句を感じる日々です。
そして大阪の緊急事態宣言もようやく解除されました。新型コロナ感染症も少し流行が収まってきましたのは幸いです。ワクチン接種も首都圏の医療関係者から始まりました。これを読まれている皆さんにも順番に案内が来ると思いますが、特に高齢のかた、糖尿病などのリスクのある方は積極的に接種を受けられることをお勧めします。
さて今回は痛風、高尿酸血症の治療についてお話したいと思います。
このクリニックにも高尿酸血圧 そして痛風発作のかたが来院されます。
痛風とは、高尿酸血症が続いた時に、主に足の親指の根元(拇指基部)や下肢関節(それ以外の関節でも出現します)が腫れ、激しく痛む発作です。
痛みが出たときの治療はまず、十分量の鎮痛剤を使用して痛みを抑えることです。尿酸降下剤はまだ服用しません。痛みが治まってからが本格的な治療の開始です。尿酸を下げる治療を開始します。
この薬を飲み始めるときに発作が再発しやすいのでゆっくりと尿酸を低下させますが、それでも発作が再発してしまうとせっかく服用してきた尿酸降下薬をやめてしまう人がおられます。
やめずに内服を続け、発作がなくなった後も継続することが必要です。中止すると、また、尿酸値は上昇し、それが一年、二年と続くと、発作が再発してしまいます。
食事療法やアルコール減量が痛風治療に重要なのはもちろんですが、それとともに大切なことは、薬を飲み続けることですので、禁酒がどうしてもできない人には、なおさら、薬の継続をお願いしております。痛風は、私の専門にしてきた分野の一つでもありますので、ぜひ相談ください。